火星といえば他の惑星と比べてメディアに登場する機会が多い星です。
「火星人!」だとか眉唾物の話題であったり映画の舞台にもなったりしてます。
「火星大接近!」なんて天体ショーや「火星探査」などの地球外探査にまつわるニュースなどなど、皆さんも火星に関する話題をTVや新聞で一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
フィクションでもリアルの世界でも火星は身近で魅力的で、でもミステリアスで話題に事欠かない人気の星なのです。
そこで今回は地球でも大人気の 太陽系第四の惑星・火星 について紹介して行こうと思います。
基本データ
- 和名:火星 英名:Mars(マーズ) ラテン名:Mars(マールス)
- 直径 6,794.4 km
- 質量 6.4191 × 1023 kg
- 平均密度 3.93 g/cm3
- 表面温度 -140 ~ 20 ℃
- 公転周期 686.98 日
- 自転周期 24.6229 時間
- 衛星の数 2
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火星ってどんな星?
皆さん、火星を肉眼でご覧になったことはありますか?
火星は、金星、木星、土星のように肉眼で見ることのできる惑星です。(水星と天王星も条件が良いとうっすら見えます。)
これらの惑星の中でも火星は赤く輝くため、一目で火星だとわかります。
これは単純に火星の表面が酸化鉄を含む赤い砂や岩で覆われているためです。
「火星」という名前は、五行思想(木・火・土・金・水の5要素ですべてが成り立っているという考え)を持っていた古代中国にて赤色の輝きが火の要素を連想させることから名づけられたと言われています。
火星の一年は約687日で、地球との会合周期は約780日です。
会合周期とは、地球から見て太陽と対象の惑星が再び同じ位置関係になるのに要する時間のことです。
つまり、地球と火星は約2年周期で近づいたり離れたりを繰り返しており、当然ながら接近時には火星は一層明るく見え、「火星大接近!」とニュースになったりします。
人類の次なる居住地候補
火星は地球の公転軌道の外側を公転する惑星の中で唯一の地球型惑星(岩石惑星)であり、直径は地球の約半分とサイズこそ小さめですが地球との類似点がいくつもあります。
第一に、火星の一日は約24時間40分と地球の一日の長さと非常に近いです。
第二に、地軸の傾きが25.19°と地球(23.44°)に近く火星にも季節が存在します。
第三に、地球の0.7%程度と非常に薄いですが大気が存在します。
第四に、火星には水が存在する、または存在した証拠が見つかっており地球上の生物にとっての必須元素が揃っている可能性が高いことです。
これらの類似点があることや、地球からエネルギ的に最も行きやすい惑星であることから火星は人類の次なる居住地として期待されています。
ただし、火星の環境は私たちにとって都合のいいことばかりでありません。
平均気温が-43℃と非常に低く、最低気温時には-140℃まで気温が下がります。
これは大気が薄いことや、地表に届く太陽エネルギーが地球に届く量の半分程度しかないことが起因しています。
この他にも様々な問題があるのですが、最大の問題として火星表面に液体の水を確認できていないことがあります。
水が存在しない限り動物はもちろん植物の生育も困難です。
ただ、他の惑星に比べると火星の環境は最も地球に近く、一つ一つ課題をクリアしていけば将来的に居住可能になることが最も現実的な惑星に違いはないのです。
今後の火星に関する探査や開発プロジェクトから目が離せません!
衛星フォボスとダイモス
フォボス(左)とダイモス(右) (提供:NASA/JPL-Caltech/University of Arizona)
火星はフォボスとダイモスという2つの衛星を有しています。
フォボスは直径約22kmで黒っぽくごつごつとした表面を持っています。
対してダイモスは直径約13kmでダイモスに比べると表面がツルっとしているのが特徴です。
火星からみた2つの衛星の動きは地球に対する月の運動とは大きく異なります。
フォボスは西の空から登り、東の空へ沈みます。
ダイモスは東の空から登るのは月と一緒なのですが、西の空へ沈むまで2.7日もかかります。
同じ衛星とはいえ、何から何まで月とは違っていて面白いですね(‘ω’)
一度は火星からフォボスとダイモスをこの目で見てみたいものです(◎_◎)
太陽系最高峰・オリンポス山
真上から撮影したオリンポス山
火星には太陽系で最高峰であるオリンポス山と呼ばれる火山があります。
標高は21,230mで、オリンポス山の周囲の最も低い地点から約27,000mもの高さに頂上が位置しています。
エベレストの標高が8,848mで、オリンポス山はその約3倍の高さです。
裾野の直径は550km以上あり、日本で言うと東京ー青森間または東京ー岡山間が大体550kmなのでいかにオリンポス山が巨大かがわかっていただけると思います。
さらに、火山の中心部に位置するカルデラ(火山活動によってできた凹地)は長径約80,000m、短径約60,000㎞、深さ約3,200mとこれまた巨大で富士山がすっぽり収まってしまう程です。
で、でかすぎる…(◎_◎;)!
オリンポス山がこれほどまでに巨大化した理由としては、火星にはプレートの移動がないため火口が動かず延々と同じ地点に溶岩が堆積し続けたことが考えられます。
また、オリンポス山は約240万年前に噴火したであろう形跡が発見されており、将来噴火する可能性が示唆されています。
これほどの火山が大噴火したらどれほどの規模になってしまうのでしょうね(;・∀・)。
火星の謎
火星は地球のお隣さんであり、多くの探査が実施されていることから割と見知った星としてのイメージが強いです。
しかし、お隣さんだからこそよくわかっていない謎や昔から囁かれている噂に興味が湧いてくるというもの。
そんな火星のミステリアスで面白い話題を紹介しますね(‘ω’)ノ
火星の呪い
これまで実施された火星探査の成果により火星のことについて多くのことを知ることができたわけですが、成功の陰にはそれ以上の失敗があったのです。
2008年までに使用された火星探査機の多くが任務開始前、または完了後にトラブルを起こしているのです。
しかも原因不明の場合が多く、研究者の中には「大いなる宇宙の悪霊」の仕業であるとか、「火星の呪い」の存在に言及する人が出てくるほど火星の探査は困難を極めていたのです。
しかし、近年では「火星の呪い」の正体、つまりはトラブル頻発の原因も掴めつつあります。
まず、原因の一つとして地球-火星間での電波信号のやり取りに時間がかかることが挙げられます。
地球から火星まで電波信号が届くまで4~20分の時間がかかるため、どうしても不測の事態への対応が遅れてしまうのですが最近では自動制御技術の進歩により克服されつつあります。
また、大気が薄いせいで減速が難しく着陸の難易度が非常に高いという問題もあったのですが、エアバックの利用やスカイクレーン方式の導入などの新たな着陸方法により着陸の成功率は向上しています。
このように人類は「火星の呪い」に屈することなく立ち向かっているのです。
なんとも頼もしい限りですね!
今後も呪いや悪霊にも等しい困難があったとしてもめげずに頑張ってほしいものです(*’▽’)
火星人
100年以上前から「火星には知的生命体が存在しているのでは?」と人々の想像を掻き立ててきました。
地球の近所であり、生命が存在できる環境が広がっていると考えられていたのだから無理もないでしょう。
ただ、火星は大気が薄く荒野のような惑星であると判明している今でも火星人存在説を支持する人々が後を絶ちません。
「自分の前世は火星人だ!」と証言する少年まで現れる始末です。
筆者も火星人存在説の支持者の一人です(*’▽’)(期待をこめて)
火星人存在説は昔から語られていますが、人々の中での火星人像は時代と共に変化してきています。
皆さんも一度はタコ型の宇宙人像をご覧になったことがあるのではないでしょうか。
大きな頭の底部から無数の細長い脚とも手ともつかない触手のような器官で自立している想像図は有名ですよね。
実はこのタコ型宇宙人は、1897年のHGウェルズ著「宇宙戦争」の火星人を描いたという挿絵が基になっているのです。
このタコ型の姿には根拠も設定されていたようで、頭脳明晰なので頭が大きく、火星の重力は地球よりも小さいため屈強な肢体や骨格は必要なく触手のようなものがあれば十分という考えのもと想像されたのです。
よくイメージを見かけるグレイ型宇宙人のようにいたずらに人型でないところなど、リアリティがありますし面白いですよね(*´▽`*)
現在では、火星表面に水が存在しないため火星人は地下で生活しており、姿は地球人と大して変わらないなんて説も出てきています。
火星に関する情報が増えるほど火星人の想像図もバリエーション豊かになっていくのです。
しかし、どれだけ想像図がリアルになっていこうともあくまで想像の域を出ません。
想像を膨らませるだけでも面白いのですが早く火星人の実物、または存在を示す証拠にお目にかかりたいものですね(◎_◎)
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まとめ
今回は地球のお隣、太陽系第四の惑星・火星について紹介してまいりましたがいかがでしたでしょうか?
火星は今後も探査の計画が盛りだくさんですし有人探査の実現の日も近いのではと思っています。
これからもどんどん面白いニュースを提供してくれる惑星に違いありません!
この記事を読んで、少しでも火星に興味を持って頂けたのなら幸いです(*’▽’)
では、次回の記事を乞うご期待!