はやぶさ2プロジェクト最新情報 小惑星リュウグウを目指して

はやぶさ2プロジェクト最新情報 小惑星リュウグウを目指して





2010年に小惑星探査機「はやぶさ」が小惑星イトカワのサンプルリターン計画を見事成し遂げました。

小惑星の物質を持ち帰るという世界初の偉業に世界中が驚き、日本の技術力を称賛しました。

しかし、まだまだ日本の躍進は止まりません!

新たに今度は、小惑星リュウグウを目指す「はやぶさ2プロジェクト」が始動しています。

今回はこの「はやぶさ2プロジェクト」について紹介していこうと思います。

最新情報もガンガン追記していきますからねー(*’▽’)

 

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はやぶさ2とは

「はやぶさ2」とは、小惑星探査機はやぶさの後継機です。

先代のはやぶさの魂と小惑星イトカワの探査から得た経験、さらに進歩した日本の技術の粋を詰め込んだのがこの「はやぶさ2」なのです。

この「はやぶさ2」が挑戦しようとしていること、そして搭載してる最新の技術・機能を紹介していきます。

目的

はやぶさ2プロジェクトの目的は、「はやぶさ」から得た経験を活かしつつC型小惑星「Ryugu(リュウグウ)」のサンプルを持ち帰り、太陽系の起源・進化と生命の原材料物質の解明を目指すことです。

ちなみに、C型小惑星とは炭素系の物質(Carbonaceous)を主成分とする小惑星のことで、太陽系における生命を構成する有機物や水の起源の調査には非常に重要な小惑星です。

C型の他にも、ケイ酸鉄やケイ酸マグネシウムを主成分としたS型(イトカワがこれに該当する)や、ニッケルや鉄などの金属のみで構成されるM型などがあります。


赤線で示されているのがリュウグウの軌道

計画内容

2014年12月3日:種子島宇宙センターよりH-IIAロケット26号機にて打ち上げ

2018年半ば:「リュウグウ」到達 ← 2018年6月26日に見事到達しました!

到着から約1年半かけてリュウグウの調査を行う。

2019年3~4月:人工クレーターを作りサンプル採取

2019年11~12月:リュウグウを離脱、地球への帰還を開始

2020年末:地球に帰還

最新技術・機能

「はやぶさ」による小惑星イトカワ探査の経験を活かし、太陽系の起源・進化と生命誕生の謎の解明という明確な目標を持った”実用機”「はやぶさ2」が搭載する特に注目すべき最新機能をご紹介します。

着地探査用ローバー

「はやぶさ2プロジェクト」では、サンプル回収だけでなく着地探査用ローバーをリュウグウの表面に着地させ、地形を調査します。

「はやぶさ」が果たせなかった、着地探査を今度こそ成功させるべく技術の粋を集めたローバーを複数搭載しています。

MINERVA-Ⅱ(ミネルバ2)

「ミネルバ2」は、「はやぶさ」に搭載されていた「ミネルバ」の後継機です。

はやぶさでは「ミネルバ」一台だったのに対し、はやぶさ2には「MINERVA-Ⅱ1」と「MINERVA-Ⅱ2」の二機をを搭載しています。

「MINERVA-Ⅱ1」は、ISAS/JAXA・会津大学チームが製作を手掛け、2つの探査ローバーを格納しています。

「MINERVA-Ⅱ2」は、東北大学・東京電機大学・大阪大学・山形大学・東京理科大学チームが製作しました。

ミネルバ2はリュウグウに着陸した後、自律的に稼働し小惑星表面をホップするように移動しながら撮影と温度調査などを行います。

ホップでの移動であればどんな岩だらけの地形でも対応できます。

MASCOT(マスコット)

MASCOT (Mobile Asteroid Surface Scout) は、ドイツ航空宇宙センターとフランス国立宇宙研究センターが共同開発した着陸ローバーです。

MASCOTには、赤外分光顕微鏡、広視野カメラ、熱放射計、磁力計が搭載されており、小惑星表層の物性をその場で分析することができます。

MASCOTもミネルバ2と同様に自立稼働し、ホッピング移動しながらリュウグウの探査を進めます。

 

ミネルバ2 と MASCOT の投下シミュレーション映像をJAXAが公開していますので、是非見てみて下さい。

 

サンプラーホーンとプロジェクタイル


サンプラーホーン(実物)(左) はやぶさに取り付けた状態のCG映像(右)

「はやぶさ2プロジェクト」では、はやぶさの時と同様にサンプラーホーンを使用したサンプリング方法を採用しています。

ただし、前回と全く同様というわけではなくしっかりと改良が施されています。

まず、サンプラーホーンの内部には写真ではわかりませんが ”かえし” があり、サンプル回収の確率を高めています。

さらに、地面に打ち込むプロジェクタイルの形状が弾丸型から円錐型に変更されており、リュウグウの表面物質をより効率良く跳ね上げることができるようになっています。

そして、一番の変更点はサンプリングに至るまでの過程です。

「はやぶさ2プロジェクト」では、太陽光や宇宙線により変質していない地下の物質を採取するために人工クレーターを作ってからサンプリングを行います。

このサンプリングが成功すれば、太陽系初期の状態を良好に保持したサンプルを入手できる可能性が高いです。

クレーターを作る際の爆発により、はやぶさ2が破損するリスクがあるため成功のハードルは高いですが、成功時のリターンの価値は計り知れません。

是非とも成功させてもらいたいですね(*’▽’)

 

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はやぶさ2プロジェクトの進捗

はやぶさ2プロジェクトの最新情報を順次更新していきます。

2014年12月3日 はやぶさ2打ち上げ

種子島宇宙センター大型ロケット発射場からH-ⅡAロケット26号機が打ち上げられました。

はやぶさ2の長い旅路のスタートです。

 

2018年6月27日 リュウグウ到達!


画像:JAXA, 東京大, 高知大, 立教大, 名古屋大, 千葉工大, 明治大, 会津大, 産総研

6月30日に約20km離れた位置からリュウグウを撮影しました。

リュウグウはそろばんの珠のような形状であることがわかりました。

 

2018年7月20日 高度約6kmからリュウグウを撮影


画像:JAXA, 東京大, 高知大, 立教大, 名古屋大, 千葉工大, 明治大, 会津大, 産総研

高度6kmからリュウグウを撮影しました。

写真中央付近のクレーターがすり鉢のような形状であることがよくわかります。

着陸ポイントを選定するうえでも重要な映像となります。

 

2018年8月6日 リュウグウの上空851mまでの自由落下の連続写真

リュウグウの正確な重力を推定するためのミッションです。

 

2018月8月7日 高度1kmから撮影したリュウグウ


画像:JAXA, 東京大, 高知大, 立教大, 名古屋大, 千葉工大, 明治大, 会津大, 産総研

高度1kmからリュウグウを撮影すると、10mくらいの大きな岩が地表にゴロゴロ転がっている様子がわかります。

ここから着陸ポイントを見つけるのは大変な作業になりそうですね…(*_*;

 

2018年8月17日 着陸候補地点決定!!


画像:JAXA, 東京大, 高知大, 立教大, 名古屋大, 千葉工大, 明治大, 会津大, 産総研
はやぶさ2や着陸探査用ローバーの着陸候補地が決まりました。

はやぶさ2:L08バックアップ:L07, M04

MASCOT:MA-9

MINERVA-Ⅱ-1:N6

遂に着陸候補地が決まりましたね。

最初は岩だらけでこんなところに着陸できるのかと不安になりましたが…(;・∀・)

何はともあれ、すべての着陸ミッションの成功を祈りましょう!

 

2018年8月31日 リュウグウのサーモグラフィ公開


画像:JAXA/足利大学/立教大学/千葉工業大学/会津大学/北海道教育大学/北海道北見北斗高校/産業技術総合研究所/国立環境研究所/東京大学/ドイツ航空宇宙センター/マックスプランク研究所/スターリング大学

中間赤外カメラ(TIR)によって観測されたリュウグウのサーモグラフィが公開されました。

画像上側(南半球)の方が下側(北半球)よりも温度が高いことがわかります。

この観測結果から小惑星にも季節変化があることがわかりました。

 

2018年9月21日 MINERVA-Ⅱ-1 着陸成功!


画像:JAXA

2018年9月21日、MINERVA-Ⅱ-1がリュウグウへの着陸を成功させました!

「はやぶさ」も果たせなかったことを「はやぶさ2」がやってのけました!

技術の向上を如実に感じますねー(*´▽`*)

着陸の翌日9月22日には、MINERVA-Ⅱ-1がホップしながらリュウグウの表面を撮影しました。

地面の土が黒いことがよくわかりますね。

 

2018年9月27日 MINERVA-Ⅱ-1からの画像第2弾‼


画像:JAXA
2018年9月23日09:46(日本時間)にRover-1Bのホップ直前の画像

9月27日、MINERVA-Ⅱ-1に搭載された2台の着陸探査用ローバーからリュウグウ表面を撮影した画像が新たに公開されました。

リュウグウの表面は黒い岩や石で覆われており、非常にでこぼことした地形であることが見て取れます。

それぞれのローバーは、計13回のホップ移動を行ったこともわかっておりMINERVA-Ⅱ-1が正常に動作していることを示しました。

 

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2018年10月3日 MASCOT着陸成功!


画像:DLR 降下中にMASCOTが撮影したリュウグウの表面の画像

2018年10月3日 3:58 (CEST : 中央ヨーロッパ時間)、はやぶさ2からMASCOTが切り離され無事リュウグウへの着陸を成功させました!

降下時は徒歩(約4km/h)よりもゆっくりとリュウグウに近づいていきそっと着地したそうです。

MASCOTは、搭載した一次リチウム電池の持つ限り(約16時間)にわたり、リュウグウ表層の温度や磁気の測定、広視野カメラによる観測を行う予定です。

 

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2018年10月中旬 タッチダウン1リハーサル

2018年10月下旬 タッチダウン1実施

 

今後も新しい情報・予定がわかり次第、記事を更新していきます(*´▽`*)

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