【天体観測に行こう!】冬の星座をご紹介!天体観測に最高の季節を楽しもう!【12月 1月 2月 編】

【天体観測に行こう!】冬の星座をご紹介!天体観測に最高の季節を楽しもう!【12月 1月 2月 編】





皆さん、天体観測に最適の季節をご存知ですか?

天体観測に最適の季節、それは…

冬です!

 

え?寒くて外に出たくない?

なんてもったいない!

冬は日が短いため、星を観測できる時間が長いうえに、湿度が低いため空気が澄んでおり、四季の中でも最も星をきれいに見られる時期なんです!

さらに言えば、年間三大流星群の内の2つの流星群が冬に観察できます!

星空を撮影するも良し、ただ星や流星群を眺めるも良し!

天体観測において冬は最強の季節なのです!

 

そんな天体観測に最適の時期である冬の夜空を、皆さんにより楽しんで頂くために、今回は 12月 1月 2月の夜空と見頃の星座についてご紹介していきたいと思います。

 

関連記事

【天体観測に行こう!】『流星群』とは? 種類や時期もご紹介!

星空を撮影しよう!撮影の仕方、オススメのカメラや機材をご紹介!

【天体観測に行こう!】秋の星座をご紹介!秋の星空を堪能しよう!【9月 10月 11月 編】

 

Advertisement
 

まず覚えておきたい天文用語

月ごとの夜空と星座について紹介する前に、知っておいて欲しい天文用語について解説していきますので、上の画像参考にしながら読んでみて下さい。

 

天球

惑星や恒星がその表面に張り付き運動すると考えられた、地球を中心として取り巻く仮想の球体です。

ドーム状の建物とその天井をイメージするとわかりやすいかもしれません。

 

天頂

天球において、観測者の真上に当たる点です。

 

天の北極

地球の地軸と天球が交わる北側の点です。

北半球からは見れませんが「天の南極点」もあります。

 

北極星

天の北極に最も近い星のことです。

地球の地軸は歳差運動によって長い年月をかけて方向が変わります。

そのため北極星に当たる星も移り変わっていきます。

現在の北極星に当たる星は、ポラリス(こぐま座α星)です。

北半球における星の日周運動は、天の北極を中心に反時計回りに星が動いているように見えます。

そのため星空を追尾撮影する際には、赤道儀の極軸を天の北極に合わせるために北極星が目印にされます。

ちなみに南極星に当たる星も存在し、現在はポラリス・アウストラリス(はちぶんぎ座σ星)がそれに該当します。

 

子午線

天球における天の北極と天の南極と天頂を通る大円のことです。

 

正中

ある天体が、子午線上を通過するすることです。

天球の極点に近い星は1日に2回、正中することになります。

 

南中

ある天体が真南を通過することです。

 

南中高度

南中時の、天体と地平線との角度のことです。

南中時に天頂を通るのであれば、南中高度は90°。

南中時に地平線スレスレなら、南中高度は0℃となります。

 

関連記事

星空を撮影しよう!撮影の仕方、オススメのカメラや機材をご紹介!

 

12月の星空

12月の星空は、冬も本番となってきて空気が澄んでおり、基本的に晴れている日は星がとてもきれいに見えます。

東の星空には、だいぶ見やすくなったオリオン座と冬の大三角形があるはずです。

そして、12月と言えば年間三大流星群のひとつであるふたご座流星群が極大を迎える月でもあります。

この時期は、ふたご座のある東の空を中心に眺めていれば流れ星を見られる確率が上がるでしょう。

 

関連記事

【天体観測に行こう!】『流星群』とは? 種類や時期もご紹介!

 

1月の星空

1月は、年間三大流星群のひとつであるしぶんぎ座流星群が極大を迎える月です。

”しぶんぎ座”と言いますが、今はりゅう座の一部となっています。

なので、しぶんぎ座流星群を観察したい場合はりゅう座のある北方向を中心に眺めていれば流れ星を見られる可能性が高くなるでしょう。

また、カペラ、ボルックス、プロキオン、シリウス、リゲル、アルデバランの6つの1等星を結んでできる夜空の大六角形「冬のダイヤモンド」がとてもきれいに見えるようになる月でもあります。

 

関連記事

【天体観測に行こう!】『流星群』とは? 種類や時期もご紹介!

 

2月の星空

2月は、オリオン座、おうし座、ふたご座など冬の星座の代表格が、天頂近くの高い位置に勢ぞろいする月です。

オリオン座のベテルギウスやオリオン大星雲などは、暗い場所を選んで双眼鏡や望遠鏡を使えばとてもきれいに見えますよ。

 

オリオン大星雲は、肉眼だとオリオン座の三連星の下あたりにぼやーっと見えるか見えないかくらいです。

一眼レフカメラと望遠レンズや望遠鏡を組み合わせて追尾撮影すれば、結構きれいに撮影できちゃいます。


オリオン大星雲(M42)

 

関連記事

【超新星爆発直前⁉】オリオン座の赤色超巨星ベテルギウスにせまる!【いつ?影響は?】

星空を撮影しよう!撮影の仕方、オススメのカメラや機材をご紹介!

 

Advertisement

冬の星座

冬の星座とは、12月から2月にかけて見やすいとされている星座のことです。

天体観測に絶好の季節である冬の夜空を楽しむために、少し星座に詳しくなっちゃいましょう。

それでは冬の星座の紹介に移っていきましょう。

 

いっかくじゅう座

和名 いっかくじゅう(一角獣)座
学名 Monoceros
略符 Mon
設定者 バルチウス
20時正中 3月2日
南中高度 約51°

いっかくじゅう座は、冬の大三角形のど真ん中に位置する星座ですが、星が暗いためちょっと見つけにくいです。

神話で登場する一角獣ユニコーンをあらわしています。

ユニコーンとは、ひたいから一本の角が生えた馬で、つかまえると幸運が訪れたそうです。

 

 

うさぎ座

和名 うさぎ(兎)座
学名 Lepus
略符 Lep
設定者 プトレマイオス
20時正中 2月6日
南中高度 約34°

うさぎ座は、オリオン座のちょうど下くらいに位置する星座です。

暗い星で構成されているため見にくいかもしれませんが、近くにオリオン座や球状星団 M79があるなど、うさぎ座方向を眺めるのは面白いはずです。

ギリシャ神話によると、オリオンに踏みつぶされたかわいそうなうさぎが星座にしてもらった姿だそうです。

 


球状星団 M79

 

エリダヌス座

和名 エリダヌス座
学名 Eridanus
略符 Eri
設定者 プトレマイオス
20時正中 1月13日
南中高度 約24°

エリダヌス座は、オリオン座の右下あたりから地平線に消えていくように伸びる、川をあらわした星座です。

全天の中でも6番目に大きな星座で、一番右下にアケルナルという一等星を持っているのが特徴です。

ただし、アケルナルは九州南部や沖縄以外の緯度が高い地域では見ることができないのが残念なところ。

ギリシャ神話によると、音楽の神アポロンの息子ファエトンが、転落死してしまったのがエリダヌス川だそうです。

エリダヌス座は、いわく付きの星座ということですね。

 

おうし座

和名 おうし(牡牛)座
学名 Taurus
略符 Tau
設定者 プトレマイオス
20時正中 1月23日
南中高度 約72°

おうし座は、黄道十二星座のひとつで、「すばる」ことプレアデス星団やヒアデス星団、一等星アルデバランがあるなど、明るくにぎやかな印象をもつ星座です。

オリオン座の右隣くらいに位置し、オリオンに襲いかかろうとしている様子をあらわしています。

ギリシャ神話によると、ゼウスが牡牛に化けた姿だそうです。

 

おおいぬ座

和名 おおいぬ(大犬)座
学名 Canis Major
略符 CMa
設定者 プトレマイオス
20時正中 2月25日
南中高度 約30°

おおいぬ座は、猟犬の姿をあらわした星座で、夏の大三角形をかたどる星のひとつであるマイナス1.5等星のシリウスがあります。

シリウスは全天で最も明るい星です。

ギリシャ神話によるとオリオンの猟犬であり、うさぎ座を追いかけているそうです。

それにしてもうさぎ座はオリオンに踏みつぶされたり、猟犬に追いかけられたり可哀そう過ぎますね(;^ω^)

 

オリオン座

和名 オリオン座
学名 Orion
略符 Ori
設定者 プトレマイオス
20時正中 2月5日
南中高度 約57°

オリオン座は、冬を代表する星座で、一等星のベテルギウスやリゲル、オリオン大星雲をもつなどとても特徴的です。

多くの文学作品や楽曲に登場するなど、世界中で有名かつ人気のある星座でもあります。

ベテルギウスは冬の大三角形の一角を担う星でもありますが、近年では超新星爆発の日も近いと言われており、いつの日かオリオン座からベテルギウスの姿が無くなる日が来るかもしれません。

 

関連記事

【超新星爆発直前⁉】オリオン座の赤色超巨星ベテルギウスにせまる!【いつ?影響は?】

 

ぎょしゃ座

和名 ぎょしゃ(馭者)座
学名 Auriga
略符 Aur
設定者 プトレマイオス
20時正中 2月15日
南中高度 約N84°

ぎょしゃ座は、やぎを抱きながら馬車の手綱を握るエリクトニウス王の姿をあらわした星座です。

馭者(ぎょしゃ)とは、馬車の運転手さんのことですね。

天頂付近で天の川をバックにして、一等星カペラがひと際輝く美しい星座です。

 

きりん座

和名 きりん(麒麟)座
学名 Camelopardalis
略符 Cam
設定者 バルチウス
20時正中 2月10日
南中高度 約N56°

きりん座は、北極星の近くに位置する大きな実物のキリンと同じで大きな星座です。

ただし、大きいとは言っても明るい星は無いためキリンの様に見えることはないかもしれません。

比較的新しい星座のため、きりん座にまつわる神話はありません。

 

こいぬ座

和名 こいぬ(子犬)座
学名 Canis Minor
略符 CMi
設定者 プトレマイオス
20時正中 3月10日
南中高度 約60°

こいぬ座は、二つの星で構成される小さな星座ながら、冬の大三角形の一角を担う一等星プロキオンをもっています。

天の川を挟んで、おおいぬ座の対岸に位置しています。

ギリシャ神話によると、オリオンが連れていた猟犬の一匹だそうです。

 

ちょうこくぐ座

和名 ちょうこくぐ(彫刻具)座
学名 Caelum
略符 Cae
設定者 ラカイユ
20時正中 1月28日
南中高度 約17°

ちょうこくぐ座は、フランスの天文学者ラカイユが設定した美術道具シリーズのひとつです。

本州より低い緯度の地域であれば全体を見ることができますが、明るい星が無いので見つけにくいかもしれません。

比較的新しい星座のため、ちょうこくぐ座にまつわる神話はありません。

 

はと座

和名 はと(鳩)座
学名 Columba
略符 Col
設定者 ロワイユ
20時正中 2月10日
南中高度 約20°

はと座は、旧約聖書に登場するノアの方舟物語に登場するハトをあらわした星座です。

ノアの方舟物語では、オリーブの枝を方舟に持って帰ってくる重要な役どころであり、これによりノアは大洪水により水に覆われた地表の水位がオリーブの木の高さまで下がってきたことを知ります。

新しい星座のため、ギリシャ神話のような古い神話にまつわるエピソードはありません。

 

ふたご座

和名 ふたご(双子)座
学名 Gemini
略符 Gem
設定者 プトレマイオス
20時正中 3月2日
南中高度 約76°

ふたご座は、黄道十二星座のひとつで、双子の男の子たちが並んだ姿をあらわしています。

おうし座のつの先くらいに位置し、双子の頭にあたるポルックスとカストルという明るい星をもっています。

ギリシャ神話によると、ゼウスとレダの間に生まれた双子、ポルックスとカルストが星座になったとされています。

 

やまねこ座

和名 やまねこ(山猫)座
学名 Lynx
略符 Lyn
設定者 ヘベリウス
20時正中 3月15日
南中高度 約N81°

やまねこ座は、おおぐま座とぎょしゃ座の間に位置する細身の山猫をあらわした星座です。

明るい星を持っていないため見つけるのは難しいかもしれません。

比較的新しい星座のため、やまねこ座にまつわる神話はありません。

 

ろ座

和名 ろ(炉)座
学名 Fornax
略符 For
設定者 ラカイユ
20時正中 12月24日
南中高度 約21°

ろ座は、フランスの天文学者ラカイユが設定した科学道具星座シリーズのひとつです。

エリダヌス座のそばに位置しており、主に南半球で見ることができる南天の星座です。

比較的新しい星座のため、ろ座にまつわる神話はありません。

 

 

まとめ

さてさて、今回は12月、1月、2月にかけての秋の「星空」「星座」について紹介して参りましたがいかがでしたか?

天体観測に最適の季節である冬の夜に、お家に閉じこもっているのはもったいないです。

寒いとか言わずに、一度美しい冬の星空を眺めてみることをオススメしますよ(*’▽’)!

 

ではでは、次回の宇宙情報も乞うご期待!

 

関連記事

星空を撮影しよう!撮影の仕方、オススメのカメラや機材をご紹介!

【天体観測に行こう!】『流星群』とは? 種類や時期もご紹介!

【天体観測に行こう!】秋の星座をご紹介!秋の星空を堪能しよう!【9月 10月 11月 編】

天体観測カテゴリの最新記事